トレッキング
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 趣味 > スポーツ
日本は春夏秋冬の巡りに恵まれているので、四季折々の自然に触れ、その美しさに魅了されるすべを知っている人は多い。山好きの人は、特にそうだろう。体力に自信のある人も、そうでない人も、それぞれの方法で、山や木、きれいな空気と水、風、空、草花などを愛でるのである。
最近「ヒマラヤ・トレッキング」という言葉をよく耳にする。そもそも「トレッキング」とは何なのか? それは「登山」とどう違うのだろう?
「トレック」とは、もとは、ヨーロッパから南アフリカへ移民した「ボーア人」が牛車で内陸へと移動していった開拓の旅のことだ。それが転じて困難な旅とか、ゆっくり進む旅という意味になった。このボーア・トレックは、大平原の幌馬車隊で、山とはほとんど関係がない。しかも生活臭がしみこんでいる。
このトレッキングがネパールで「ヒマラヤ・トレッキング」という独特のものに変化した。ネパールといえば、ヒマラヤの高峰を目指す登山家たちの集まる国。彼らはポカラからベースキャンプ設営地点まで、雄大な山々を堪能しながら長いキャラバンの日々を送らねばならない。
このように山を眺める日々なら、登山家ならずとも、つまり、普通の体力の人々でも送ることができる。しかも、登山隊に同行するようなシェルパやポーター、食事係のクックボーイも雇えるのである。五〇キロ、一〇〇キロ離れたところから、ヒマラヤの偉大さや神秘さに感動する旅。これが「ヒマラヤ・トレッキング」だ。
日本国内においても、体力や技術をそなえた登山家のように山頂を目指さず、山麓や中腹から山の稜線を眺め、さまざまな山の表情を楽しむことができる。しかし、こんなトレッキングにちょうど良い山々は、日本では富士山や白馬岳山麓などごくわずかしかないという。なぜなら、日本の山は谷や山腹の斜面が急で、麓から一気に高くなり、山頂近くが比較的緩やかで、スカイラインに凸凹がないため、遠くからでは何山なのかわかりにくいからである。
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