彗星
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 自然 > 宇宙
一九八六(昭和六一)年のハレー彗星フィーバー以来、天文ファンでなくても、彗星は大きな注目を浴びるようになった。それにともなって、引き続き、彗星が作る流星群のフィーバーも起きた。宇宙のロマンはやはり私たちをとらえてやまないのである。
さて、彗星は長く尾を引くことで有名である。一九一〇(明治四三)年、地球に接近したハレー彗星は、実に、一億一〇〇〇万キロメートルもの尾をひいたということである。
さて、この尾は一体どうしてできるものなのだろうか、そして尾は必ず決まった方向を向いているというが、どういうことなのだろうか。
彗星そのものは核と呼ばれ、実際は一〇キロメートル程度のものである。これは、氷の中に岩石質や金属性のチリ、あるいは凍った状態のメタン、アンモニア、二酸化炭素といったガスが混じったものでできている。つまり、それは凍った固まりのようなものだ。そして、火星や木星まで近づくと、太陽熱で蒸発を始めるのだ。そのとき、溶けだした部分が尾となって見えるのである。凍った物体であったために、太陽で溶かされたらそれはやがて減っていく。いずれは、なくなってしまうのではと言われているのが、一つの尾「ダストテール」の正体である。
ハレー彗星にはもう一つの尾がある。それは、「プラズマテール」というもの。ガスは太陽に当たったときにイオン化される。そして、太陽風の磁場の影響によって、太陽とは逆方向に流れるのだが、それも尾のように見えるのである。
二つの尾はそういう理由で、いつも太陽とは反対側にできるのである。
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【この辞典の書籍版説明】
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