一三日の金曜日
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 社会 > 宗教
四は死に、九は苦に通じるといって、日本では四や九が忌み数字となっているが、外国での忌み数字といえば一三だ。
これは日本の語呂合わせとは違い、キリスト教から生まれた信仰色の濃いもの。有名な宗教画「最後の晩餐」には、キリストとその弟子である使徒たちが描かれているが、その使徒の数は一二人で、キリストを合わせて一三人、その一三人目のユダは裏切り者として描かれている。これが一三が嫌われるようになった理由とされている。
さらに、最後の晩餐を終えたキリストが、十字架にかけられたのが金曜日だったということから、この二つの忌まわしいものが重なる「一三日の金曜日」は不吉ということにされたのだった。
ただし、あくまで民間で言われ始めたことに過ぎず、これを不吉とした宗教書があるわけではなく、同じ外国でもイスラムやヒンドゥ社会では、当然無視されている。
クリスチャンが一三という数字を嫌うとはいえ、アメリカではこの数がラッキーナンバーとなったケースも多い。そもそも合衆国成立時の州の数は一三だったし、国歌の「星条旗よ永遠なれ」の誕生は、一八一四年九月一三日。外交でも、フランスと同盟が結ばれたのが一七七八年六月一三日と、よい出来事のあった日が多いのだ。
それだけに気にしない人も多く、ミュージカルスターとして名を残すフレッド・アステアに至っては、第二次世界大戦中に慰問のため軍用機に乗ったとき、一三人目の客となり、次の便を待つよう促されたのに断っている。
そして、これが正解だったのだ。彼が乗るのを断った次の便は墜落してしまったのだから、アステアにとって一三はラッキーナンバーといってもいい数字となった。
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