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しゃぶしゃぶ
【東京雑学研究会編】

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専門店でしゃぶしゃぶを頼むと、真ん中に煙突状の穴がついたドーナツ型の鍋が出てくることが多い。
しゃぶしゃぶは家庭でも食べるが、あのような形の鍋を使っている家はそう多くはないだろう。はじめてあの鍋で食べた人の中には、穴の中に肉を入れてしまった人もいるそうだが、気持ちはわからなくもない。
穴がないと不都合があるとは思えないし、なぜ専門店はあのような鍋を使っているのか。
牛肉のしゃぶしゃぶは日本生まれの料理だが、もとは中国、北京の羊をゆでて食べる料理で、清代には宮廷料理だった「羊肉」を第二次世界大戦後、中国で暮らしていた軍医が伝えたものだという。日本では京都ではじまり、肉を鍋の中で揺する様子や煙突の蒸気の音から、大阪人が命名した。
実は中国で使っているのが、あの鍋なのだ。「火鍋」というのは中国の鍋料理のことだが、その専門店で使っているのは、たいていがこのスタイルの鍋だ。
かつて中国では、鍋料理の燃料に炭を使っていた。煙突状の穴に火のついた炭を入れ、真ん中から鍋全体を温めるのだ。こうすると熱の回りがいい。
そのほかにも穴つき鍋には、いろいろな長所があるのだ。
まず、真ん中に空間があるのでお湯の表面積が小さく、水分の蒸発を少なくできる。そのため、温度が下がりにくく、一定に保ちやすい。
次に、底が平らな普通の鍋だと底面積が大きいから場所による温度のばらつきがあるが、真ん中に空間がある穴つきドーナツ状鍋は、全体を均等に温められる
いまでは中国の鍋もガスや電気が主流だが、鍋だけは生き残っている。
というわけで、炭を使わなくなっても残っているこの鍋は日本にも伝わり、しゃぶしゃぶとして定着した。それらしい雰囲気もあって、使うにこしたことはないが、別にこれでなくてはしゃぶしゃぶじゃない、ということでもなさそうだ


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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サイズ: 26x19x4cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473