サンダル
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生活 > 服装
サンダルの歴史は古く、人間が最初に考案した開放性の履物と言われている。つまり、足の甲からかかとまですっぽりと覆う靴のような形の物ではなく、足をのせる板状の台とそれを足に結びつけるひもからなる履物のことである。その語源は、古代ギリシアのサンダリオン、あるいはラテン語のサンダリュームで、板という意味から名づけられたものだそうだ。その開放的な形体からして、古代のエジプト、ギリシア、ローマ時代から、気候の温暖な地方で用いられたと言われている。
やがて、サンダルは、西洋の初期キリスト教時代からビザンツ時代に、つまり一四五〇年頃までにすたれてしまい、中世以降は、靴のような閉塞性履物に代わった。
ところが、一七九七年のフランス革命直後に、古代ギリシア、ローマのサンダルに似た履物が現れた。その後また、サンダルの歴史は中断したが、二〇世紀にはいって再び流行し始め、日本においても女性のファッションの変化に伴い、用いられるようになった。ハイヒールのサンダルやウェッジ・ヒール(船底型のもの)が一般的になったのは、第二次世界大戦後のことである。
一方、ミュールというのは、女性用のサンダルの一種であるが、かかとの部分を覆うものはなく、バックストラップもついていない。ただつま先から甲を包むだけの、華奢なヒールの履物で、ファッション性が高い。
ミュールは近年日本でも大流行した。エナメル革あり、涼しげなメッシュやサテンなどの布製ありといろいろで、足を入れる甲の部分のデザインも多彩である。
しかし、このミュール、細いヒールと足を入れる部分の浅さが災いして、かなり不安定な履物になっている。転んだり、捻挫をしたりすると、せっかくのファッションもだいなしになる。ミュールを愛用している女性たちは、くれぐれもご注意あれ。
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【この辞典の書籍版説明】
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