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碁盤
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > 遊び

「碁盤の目のように整然と並んでいる」というような表現があるように、碁盤の升目は正方形である。縦も横もきっちり一九ミリだ。
さらに、「四角四面の碁盤の目のように几帳面」などというたとえもあるから、当然、碁盤も正方形だと考えている人も多いことだろう
でも、実際に碁盤の前に座ればわかることだが、いざ座るとなって、「どの面が人の座るところなの?」と悩む人はいない。完全な正方形ならば、どの面に向かって座ろうが違和感がないはずなのに、なぜかきちんと二人が座る方向が自然にわかるのである
これは、一見正方形見える碁盤だが、実はほんの少し縦に長く作られているからなのである。一寸、つまり三・三センチだけ縦が長いのだ。
この碁盤を考え出したのは、江戸時代の本因坊・算悦。たとえゲームであろうと、碁も戦いである以上、相手との距離は少しでも遠いほうがいいだろうと考え、縦に一寸だけ長い碁盤を作らせたのである
確かに、人間は相手と戦う場合、物理的な距離を少しでも置きたいと思うのが心情だ。碁敵という言葉があるように、どんなに親しい相手でも、いざ戦いが始まれば、丁々発止、友情も愛情もかなぐり捨てて敵愾心を燃やし、真剣に戦うのであるだからこそゲーム楽しいのであり、どんなゲームにせよ、勝っても負けても大喜び……なんて状況では、ちっとも面白くない。
たった一寸の差ではあるが、この距離が対決意識を高め、両者の戦いに臨む気持ちを盛り上げていくのである。この人間の心理を見極め、縦に少し長い碁盤を作らせた算悦は、なかなかの心理学者といえるだろう。事実、この算悦の考え出した碁盤は、長い年月を経た現代でも採用され続けており、碁を愛する人々の勝負に対する気持ちを盛り上げているのだ。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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ISBN: 978-4487799473