コカ・コーラ
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 社会 > 企業
あるマーケティング学者が、世界中で「OK」という言葉の次に理解されているという「コカ・コーラ」。世界的な飲料のあの有名なボトルは、製造元によれば、世界の人口の九〇%の人に知られているという。
コカ・コーラは、最初は強壮剤、つまり薬として売り出されたらしい。
一八八六年、コカ・コーラはアトランタの薬剤師ジョン・ステイス・ペンバートンによって発明された。
それより前の一八八〇年頃、ペンバートンは、頭痛に効果があるとされた南米産のコカの葉とワインを組み合わせた飲み物「フレンチ・ワイン・オブ・コカ」を強壮剤として売り出している。
その後、ペンバートンはアルコールはからだを疲労させるのでよくないと考えてワインを使うのをやめ、代わりに、当時は体を活性化すると信じられていた熱帯アフリカ原産のコーラ・ナッツのエキスと、やはり薬効があると思われていた炭酸水を使い始めたのだ。現在では効果は認められていないが、当時の医学知識では体によいものばかりだった。
コカ・コーラ社は初期の頃はドラッグ・ストアにコカ・コーラのシロップを販売し、当時のドラッグ・ストアのソーダファウンテンで、そのシロップに店の人が炭酸水を混ぜて売っていたそうだ。
なお、コーラは正しくは「KOLA」だが、視覚的な効果を狙って「COLA」になった。あのロゴマークの、二つの単語の頭文字がともに「C」であることの効果は大きいだろう。独特な形のボトルと並んで、すでに早くから広告戦略も進んでいたのだ。
薬品でなく、スカッとするための「清涼飲料」として定着したコカ・コーラだが、日本で最初に売り出した一九一九(大正八)年には不評だった。薬臭いとあまり売れず、まもなく販売は中止されてしまった。一般に広まったのは、戦後にアメリカ進駐軍が持ち込んでからである。
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