カメレオン①
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生物の不思議 > 動物
カメレオンが餌を捕食している様子を見たことがあるだろうか。獲物をターゲットにしたら、ピュッと長い舌を伸ばしてさっとキャッチしてしまう。
カメレオンの舌はどうして、あんなに伸びるのだろうか。一体、あの舌はどこに隠されているのだろうか。
カメレオンの舌は、実にそのからだの長さと同じくらい伸びるという。この舌は、いつもはバネが縮むようになって、舌骨につながる逆Vの字になった骨のまわりに、おさめられている。しかし、一度餌を見つけると、それを精一杯伸ばすのである。
カメレオンは体色を変化させ、周囲とまぎれながら餌となる獲物を待つ。獲物を見つけるのは、ぎょろりと大きな目である。この目は、顔の左右に突出しており、四方八方へと動かすことができる。そして、獲物を見つけると、カメレオンはゆったりした動きで近づいていくのだ。
射程距離内に近づいたら、ここからのカメレオンの動作は素早い。まるで舌なめずりするかのように舌を出し入れすると、まるで射撃のような勢いで、舌を発射する。舌の先には粘液がついており、それで餌となる昆虫をからめとるのである。そして、舌を引き戻すと餌を食べることになる。この時間、なんと二〇分の一秒というから、普段ののろのろした動作とは比べ物にもならない。肉眼では、ほとんど見ることができないほどの素早さなのである。
しかし、中にはせっかく獲物を見つけても伸ばした舌の距離が足りなかったり、引き戻すときにせっかくの餌を取り落としたりという、情けないカメレオンもいるとか。舌先の殺し屋にもドジなタイプがいるようだ。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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