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お愛想
【東京雑学研究会編】

雑学大全そーだったんだ! > 由来

飲食店で食事をすませた客が「お愛想」とか「お愛想お願いします」などと言って、勘定の支払いをしているのを見かけることがよくある。しかも「おあいそ」と縮めて言われている。客の気取りすら感じさせるこの言葉、語源をたどってみると、このような使われ方は実にこっけいだということがわかる。本当は客の「お勘定」と言う声に対して、店の人が「お愛想ですね」と返すのが、正しいやり取りだそうである
「愛想」すなわち「想を愛すること」は、元来仏教用語で、頭に浮かぶ想念や考えに執着することである。仏教ではこのようなとらわれの心はよくないことであった。しかし、今日では、「愛想」は一般によい意味で用いられ、「好ましく想う」とか「愛する」という意味に用いられる
この変化の経緯をたどると、意外にも遊里や遊廓に行き着く。というのも、かつての僧侶たちは遊里に足繁く通ったといい、京都の祇園町が建仁寺という大きな寺と背中合わせのように広がっているのを見ても納得することができよう。僧侶たちの仏教語を遊女たちがいたずらっぽく、しかも、気の利いた風に使い始めたところ、これが面白いと一般に使われるようになったと考えられている。
「愛想」も遊里でよく用いられた言葉の一つであった。遊里ではたとえ見せ掛けでも、客の気を引く素振りや言葉、心遣いが大切で、このようなもののあるなしが、愛想のよしあしにつながるのであった。遊女の愛想がよければ、客も愛想が湧き、ご執心になり、足繁く通うことになる。その反対が「愛想が尽きた」状態だ。
愛想尽かし」略して「お愛想」と言う。客が帰っていくのを、遊女が「もうお愛想ですか。つれない人」なんて客を送り出したのだろう。客は勘定を払って帰っていく。こうして勘定の支払いが「お愛想」と言われるようになったという。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473