エッチな色
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 趣味 > 色
日本でエッチなことを表す色といえばピンク。
平安時代から「色好み」とか「色ごと」という言葉が使われていて、「色」はエッチなことを意味していたらしいが、特別にピンクがエッチな色とはされていなかった。
昔から桃色(ピンク)は桃の花の色で、女の子の節供・ひな祭りの色だった。昔話の桃太郎も桃から生まれた。どうも、昔は桃色を純粋に女性を、あるいは子宮を意味する色とされていたらしい。
それがいつのまにか「桃色遊技」などといった、いかがわしげでエッチな使われ方をするようになり、戦後は「ピンク」という名前に変わって「ピンク映画」だとか「ピンクサロン」などができるようになったのだ。
では、世界中の国々でエッチな色がピンクかというとそうではない。
「ピンク映画」が全盛だった頃、もっとハードなポルノ映画を「ブルーフィルム」と呼んでいた時代があった。画像が青みを帯びていたからそう呼ばれたらしいが、英語圏では青がエッチな色にされているようだ。
ところがスペイン語圏になると「ピンク映画」は「シネ・ヴェルデ」。つまり「緑映画」なのだ。スペイン語の辞書を見てみると「verde(緑)」には「若々しい、みずみずしい」の意味のほか、「好色な、下品な」といった意味が確かにある。さらに「エロじじい」のことを「緑じじい」と言うらしい。日本語で「緑のお爺さん」といえば、童話に出てきそうなメルヘンチックなイメージになってしまう。
けれども確かに、日本では緑は安らぎの色。
多くの日本人が「緑」から想起するイメージは「元気」「生命力」「安心感」「鎮静」「リラックス」などだろう。
生命力の回復や安心感が緑に対して持たれるイメージで、自然を象徴する色でもある。そもそも、人類の祖先が陸に上がったとき、はじめて見た色も木々の深い緑色だったのではないか。
多くの人が緑という色から、疲れが取れる、気分を安定させる、といった感じを持つのも無理はない。
そんな緑がエッチで好色な色、と言われてもなかなかピンとこない。実際、どうしてスペイン語圏で緑がエッチな色になってしまったのかは今もまだわかっていないのだ。
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