永久磁石
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 >
そもそも磁気とは、分子を構成する原子核の周囲を回っている電子の自転や公転がもと。つまり、電子はマイナスイオンを持つので、自転でも公転でも磁気をつくるのだ。けれど、ほとんどの物質では、自転の方向が逆向きの電子が対になっているため、自転ではその物質に磁性は生まれない。ところが、鉄のように磁化されやすい物質は、自転が対になっていないのである。これを、分子レベルの小さな磁石で「分子磁石」と呼ぶ。
分子磁石は、その物質の原子の熱運動のために、そのままでは向きは不規則なのだが、磁場が与えられるとNとSが引き合って、一定方向に整列する。すべての分子磁石の向きがそろったとき、その物質は一方がN極、その反対がS極の磁石になるというわけだ。
しかし、いったん磁化されてそのS極とN極の方向が決まっていても、強い磁場を受けると逆方向に磁化されるが、かなり強い磁場を与えられないと逆磁化せず、磁化の大きさの変化しない磁石のことを永久磁石と呼ぶ。
が、なにごとにも永遠や永久はない。永久磁石も、ある一定の条件が加わると磁力を失う。その条件が高温で、約七〇〇度で磁性が消える。この事実の発見者が、偉人伝でおなじみのキュリー夫人の夫、ピエール・キュリーだった。そのことから、磁性の消えるその温度を「キュリー点」と呼んでいる。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
|
“働きバチは1日6時間しか働かない”,“下手な医者をなぜ「ヤブ」と呼ぶのか?”,“『浦島太郎』のカメはオスかメスか?”……のような知的好奇心そそる雑学の集大成。なんと全1000項目!! |
|
出版社:
雑学大全[link] |