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雨②
【東京雑学研究会編】

雑学大全自然 > 天候

傘を用意せずに家を出て、途中で雨にみまわれた。適当な雨宿りの場所まで走って行った方がいいのか、歩いて行った方がいいのか……? 「どちらでもいいじゃない」なんてクール答える人がいるかもしれないが、この研究に情熱を注いだ研究者たちが、イギリスとアメリカにいたのである
一九九五年、イギリスのスティーヴン・ベルチャーらの研究チームが、雨の中を移動するとき、頭や身体の正面がどれくらい濡れるかを計算し、それを「ウェザー」誌に報告した。
その場にずっと立っていると、最も濡れ方がひどく、早く移動すれば、それだけ濡れることはない。ところが、秒速三メートル以上の速さでは、歩いても走っても変わらなかったという。
この報告に納得しなかったのが、アメリカの気象学者のトーマス・ピーターソンとトレバー・ウォリスだった。「どこか変だ。秒速三メートルは、歩く速さとしては速すぎないか。」そこで計算をやり直すことにした。
小雨の中、歩く速さを秒速一・五メートル、走る速さを秒速四メートルで移動するとして、結果は、歩く方が走るより一六%多く濡れた。どしゃ降りの場合、歩く方が二三%多く濡れた。さらに、前かがみで走れば、身体の正面はほとんど濡れないので、両者の差は三六%という結果がでた。
アメリカの二人の研究者は、計算の結果を実験で確かめることにした。だいたい同じ体格の二人は、同じ服を着た。どしゃ降りの中、一〇〇メートルの距離を一人は走り、一人は歩いた。
濡れた服の重さを測ってみると、走った方の服は実験前より〇・一三キロ重く、歩いた方の服は、〇・二二キロ重かった。吸収した雨の量の差は、ほぼ計算どおりのものであった。
イギリスのベルチャーも彼ら二人の実験結果に納得し、自分の研究も彼らの実験で補強されたと思ったそうである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473