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トンネル
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雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2インフラに見るモノの技術 >

ドライブをしていると、トンネルの断面の形がさまざまであることに気付く。海底トンネルは平たいものが多く、山のトンネルは丸い形だ。トンネルにはどのような種類があるのだろうか。山岳地域に多く建設されるのが山岳トンネル。人が直接入り、機械で掘り進める。山の強さを保ちながら工事する必要があるからだ。そのため、断面は強い構造を持つアーチ形をしている。シールドトンネルは、シールドマシンと呼ばれる大きな鉄筒(てっとう)でトンネルを掘っていく工法だ。地下の柔らかい地盤を掘るのに適していて、トンネルの形は円形となる。英仏海峡のトンネルにもこの工法が採用された。開削(かいさく)トンネルは、浅いところを走る地下鉄の工事のように、まず地面を掘り返してトンネルを造り、埋め戻す工法。掘る量を少なくするために、トンネル断面を四角形にするのが一般的だ。沈埋(ちんまい)トンネルは、鉄やコンクリートでトンネルを造り、これを船で運んで海や川の底に沈めてつなぎ合わせる工法。都市近郊の海底トンネルなどに使われる。山岳トンネルの解説でも述べたように、多くのトンネルの天井は丸くなっている。上からの土砂の力を円周方向の圧縮力に換えて受け止められるため、構造的に強いからだ。これはアーチ効果と呼ばれ、橋やダムにも応用されている。トンネルに関しての疑問でよくあるのは「両端から掘り進んだ穴がどうして出合えるのか」という内容である。一言でいえば「測量技術のおかげ」だ。昔は三角測量を利用していたが、今はGPSとレーザー光を組み合わせ、ミリ単位で掘削(くっさく)位置がわかる。こうして、設計通りに掘り進められるのである。もう一つ、よくある疑問が、トンネル掘削後のシールドマシンの処置である。もったいない話だが、最後は壁の一部になるか、少しそれて掘り進んだ後に放置するかだという。シールドマシンはオーダーメードで転用できないため、そのほうが経済的のようだ。


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」涌井良幸・涌井貞美

大好評を得た既刊『身のまわりのモノの技術』の待望の続編! 「日頃よく使っているモノ」あるいは「意識しなかったけど、じつは身近にあるモノ」などに活かされている“技術・しくみ"について、豊富な図版をまじえながらシンプルに解説する本。 モノの技術やしくみが少しでもわかると、そのモノへの愛着と興味が増し、何気なく手にしたり触れたりするモノが、より身近になります。 本書を通じて、「科学技術の結晶」たちのスゴ技を、とくと堪能してください!

出版社: 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2[link]
編集: 涌井良幸・涌井貞美
価格:648円+税
収録数:
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発売日:
ISBN: 978-4806148029