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ブレーカー
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雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2暮らしに見るモノの技術 >

近年は、電気の使い過ぎで家が火事になったという話をほとんど聞かない。また、感電して人が亡くなるという事故もあまりない。これは日夜、分電盤上で、ブレーカーが電気を〝監視〟してくれているおかげだ。電気を使い過ぎたり、人が感電したりすると、ブレーカーが落ちてくれる。しかし、この〝安全の守護神〟のしくみは意外と知られていない。分電盤には、ブレーカーとして、アンペアブレーカー、安全ブレーカー、漏電(ろうでん)ブレーカーの3種がある。アンペアブレーカーはサービスブレーカーとも呼ばれ、契約以上の電気が流れると自動的に電気を止める。安全ブレーカーは配線用遮断器とも呼ばれる。分電盤から各部屋へ電気を送る屋内配線に取り付けられており、許容電流(普通は20アンペア)を超えると自動的に電気を止める。ブレーカーのしくみには、熱動式と電磁式の2種の方法がある。熱動式とは、コタツの温度調整にも使われるバイメタルを利用する。電流が流れ過ぎると熱を帯び、その熱を検知して電流を切る。電磁式は電磁石を利用する。大きな電流が流れると磁力が増し、その力で電流を切る。漏電ブレーカーは、漏電遮断器とも呼ばれる。漏電とは、屋内配線や電気器具から電気が漏れることだ。例えば、配線や電気製品の部品が傷んでいたりして起こる。漏電ブレーカーはこの漏電を素早く感知し、自動的に電気を遮断する。漏電ブレーカーは、屋内配線の大元を磁性体のリングにくぐらせた装置である。漏電がなければ、配線の出入りはトータルで0であり、全体としてリングに電気は流れない。しかし、漏電が発生すると、行きの電流よりも帰りの電流が少なくなり、トータルとして、リングに電気が流れる。すると、電磁誘導現象が生まれ、リングに巻いたコイルに電流が流れる。この電流を増幅して電磁石を作り、その力でスイッチを切るのである。


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

電気ケトル  手回し発電  電動アシスト自転車  

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【この辞典の書籍版説明】

「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」涌井良幸・涌井貞美

大好評を得た既刊『身のまわりのモノの技術』の待望の続編! 「日頃よく使っているモノ」あるいは「意識しなかったけど、じつは身近にあるモノ」などに活かされている“技術・しくみ"について、豊富な図版をまじえながらシンプルに解説する本。 モノの技術やしくみが少しでもわかると、そのモノへの愛着と興味が増し、何気なく手にしたり触れたりするモノが、より身近になります。 本書を通じて、「科学技術の結晶」たちのスゴ技を、とくと堪能してください!

出版社: 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2[link]
編集: 涌井良幸・涌井貞美
価格:648円+税
収録数:
サイズ:
発売日:
ISBN: 978-4806148029