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ヘリコプター
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雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2乗り物に見るモノの技術 >

ヘリコプター(helicopter)とは、「螺旋(らせん)」を意味するhelix(ヘリックス)と「翼」を意味するpteron(プテロン)の二つのギリシャ語の合成語だ。離着陸に滑走路(かっそうろ)が不要ですぐに目的地に人や物を運べるため、災害時などに強い味方になる。ヘリコプターにはさまざまな種類があるが、大きく二つに分けられる。推進力を得るための回転翼よく(メインローター)が一組のシングルローター方式と、二組のツインローター方式だ。ヘリコプターが飛ぶ原理は竹とんぼと同じというが、大きく異なる点もある。前者は機体本体が回転しないのに対し、後者は全体が回転するということだ。機体本体が回転しては乗り物にならない。そこで、回転翼が生む回転力を打ち消す工夫が必要になる。シングルローター方式の場合は、尾部に回転力を打ち消すための工夫が施(ほどこ)されている。テールローター式と呼ばれるヘリコプターでいうと、尾部に小さな回転翼(テールローター)を取り付け、この推進力でメインローターによる機体回転力を相殺(そうさい)しているのだ。一方、ツインローター方式では、二つの回転翼の回転方向を逆にしている。ところで、ヘリコプターが前後左右自在に飛び回れるのはなぜだろう。このしくみを、シングルローター方式のヘリコプターで考えてみよう。ヘリコプターを前進させるには、機体を前に傾ければいい。メインローターの推進力の一部が前方に進む力に充当されるからだ。また、右に旋回(せんかい)させるには、機体を右に傾ければいい。ローターの推進力の一部が右に進む力に充当されるからである。機体を傾けるときに利用される装置は、スワッシュプレート(「斜板カム」と訳される)である。このプレートを傾けることで、メインローターの推進力に不均衡(ふきんこう)を生(しょう)じさせ、目的の方向に機体を傾けるのだ。例えば、前進したいときには、このプレートを後ろに傾ける。すると、前方の回転翼の推進力が後方よりも弱くなり、機体が前に傾く。こうして、前進することができるのだ。


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

電動アシスト自転車  電気ケトル  冷却パック  

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【この辞典の書籍版説明】

「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」涌井良幸・涌井貞美

大好評を得た既刊『身のまわりのモノの技術』の待望の続編! 「日頃よく使っているモノ」あるいは「意識しなかったけど、じつは身近にあるモノ」などに活かされている“技術・しくみ"について、豊富な図版をまじえながらシンプルに解説する本。 モノの技術やしくみが少しでもわかると、そのモノへの愛着と興味が増し、何気なく手にしたり触れたりするモノが、より身近になります。 本書を通じて、「科学技術の結晶」たちのスゴ技を、とくと堪能してください!

出版社: 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2[link]
編集: 涌井良幸・涌井貞美
価格:648円+税
収録数:
サイズ:
発売日:
ISBN: 978-4806148029