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フラッシュメモリー
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雑学科学読本 身のまわりのモノの技術ハイテク時代のモノの技術 >

パソコンで利用されるUSBメモリー、デジカメやビデオカメラの映像記録に利用されるSDカードやメモリースティックにはフラッシュメモリーが用いられている。小さくて軽く、高速大容量なのでたいへん便利だ。フラッシュメモリーは半導体で作られている記憶装置である。ハードディスクが磁気で、CDが表面の凹凸(おうとつ)で情報を記録するのとは異なる。半導体でできているがゆえに、高速処理と微小化が可能になるのだ。フラッシュメモリーの構造を調べてみよう。フラッシュメモリーの1ビットにはソース、ドレイン、ゲートという三つの電極を持つ一つのセルが対応する。このセル構造はCMOS型と呼ばれ、他の多くのLSIと共通する。フラッシュメモリーに特徴的なのは、そこに浮遊(ふゆう)ゲートと呼ばれる小部屋が組み込まれていることである。フラッシュメモリーの読み書きの動作を調べてみよう。まずはデータの書き込み。ビット「1」は初期状態、すなわち浮遊ゲートに電子が存在しない状態を対応させる。ビット「0」の書き込みには、ソース・ドレインに電圧をかけ、さらにゲートに高電圧をかけて、大量の電子を流す。その電流の一部を浮遊ゲートに誘導して貯ためることで、「0」を表現する。逆電圧をかければ、再び「1」に戻る。続いてデータの読み出しを調べてみよう。読み出しには、ゲートに低電圧をかけ、ソース・ドレイン間にも電圧をかける。浮遊ゲートに電子がなければ、通常のCMOSと同一なので、電子が流れる。浮遊ゲートに電子があれば、弱いゲート電圧は打ち消され、電子が流れない。こうして電流の有無で、データの「1」と「0」を読み取ることができるのである。このように、浮遊ゲートを巧たくみに利用することで、フラッシュメモリーはデータの読み出し・書き込みを実行するのである。最後に、このフラッシュメモリーの発明者は日本の舛岡(ますおか)富士雄氏であることを記しておこう。


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

フラッシュメモリー  ボールペン  電線は3本1セット  

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【この辞典の書籍版説明】

「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術」涌井良幸・涌井貞美

身のまわりの「便利なモノ」にはすべて、「便利さの理由」があります。でも、私たちはそれをよく知らないまま、日々生活していることがほとんどではないでしょうか。本書は、家電からハイテク機器、身近な家庭用品まで、私たちが日頃よく使うモノに関する素朴な疑問を図解で解説。「モノ=科学技術の結晶」たる所以がこれでわかります

出版社: 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術[link]
編集: 涌井良幸・涌井貞美
価格:648円+税
収録数:
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発売日:
ISBN: 978-4-8061-4455-7