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海底トンネル
【かいていとんねる】

道と路がわかる事典6章 橋とトンネルの雑学 >

トンネルというのは本来、より近いルートをとるために、障害となる山や岩などを切り崩して貫通させるのが普通で、海底を掘ってトンネルをつくるというのはごくまれである。だが、わが国は北海道、本州、四国、九州の四大島から成る島国のため、早くから海底トンネルを建設して四島をつなぐという構想があった。しかし、掘削技術も充分に発達していなかった時代、海の下にトンネルを建設するということは容易なことではなかった。
だが、昭和一七年、関門海峡を貫いて本州と九州を結ぶ関門鉄道トンネルを開通させたのである。世界初の海底トンネルであった。ひとまず単線で開通し、翌々年にはもう一本のトンネルも完成して複線になった。上り、下りとも全長三・六km。関門トンネルの開通で日本中が沸き返った。本州と九州が一つになったのである
道路トンネルは、関門海峡の最狭部である早鞆(はやとも)瀬戸の下に建設されることになった。鉄道に一歩遅れをとったが、昭和一二年に着工。しかし、トンネルの掘削には適さない地質があったり、第二次世界大戦が勃発して資材不足に陥るなど、工事は困難をきわめた。そのため、完成したのが昭和三十三年と、実に二一年の歳月を費す大事業になったのだ。
全長三四六一m、世界初の海底道路トンネルの誕生であった。徒歩でも渡れるとあって、完成当初は全国から観光客が集まり、本州から九州まで、海底散歩を楽しんだという。
日本初の海底トンネルが関門トンネルなら、日本初の港湾トンネルはどこか。愛知県の半田市碧南市を結ぶ衣浦海底トンネル(昭和四八年開通)が、日本初の港湾海底トンネルである。同じ衣浦湾に、日本初の海上橋の衣浦大橋(昭和三一年完成)もある。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154