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石橋
【いしばし】

道と路がわかる事典6章 橋とトンネルの雑学 >

外国ではすでに紀元前からあった石橋が、日本に入ってきたのはそれから二千年以上も経ってからのことである。鎖国時代も、唯一外国との貿易が行われていた長崎で、日本最初の石橋が誕生した。
一六三四(寛永一一)年、長崎市内を流れる中島川に架けられた眼鏡橋が、日本最古の石橋である。長さ二二m、幅三・七m。二つの半円を描くアーチ式の石橋で、川面に映るとメガネのように見えることからこの名がある。頑丈さが自慢の石橋だったが、昭和五七年の水害で、眼鏡橋を含む九つの石橋が被害にあった。現在は修復され、当時の姿をとどめている。
長崎の眼鏡橋よりひと回り大きいのが、諌早市にある眼鏡橋だ。建造されたのは一八三九(天保一〇)年と新しいが、長崎の眼鏡橋の二倍以上(五四m)もの長さがある。ところが、諌早の眼鏡橋は頑丈すぎて、洪水の際に橋が堰となり、被害をより大きくしてしまった。そのため現在のものは、本明川に架かっていたものを、現在の諌早公園に移したものである
日本一長い石橋は、渓谷美で名高い耶馬渓(やばけい)に架けられた。一九二三(大正一二)年に、観光用として建造された耶馬渓橋で、長さ一六〇m、幅四・一m。山国川に架かる八連のアーチ橋で、別名オランダ橋ともいわれる。
熊本県のほぼ中央、砥用(ともち)町にある霊台橋は、単アーチ式の石橋としては日本最大である。一八四七(弘化四)年に建造された長さ八八m、幅五・五m。長崎と諌早の眼鏡橋とともに、国の重要文化財に指定されている。砥用町にはこのほかにも多くの石橋があり、隣接する中央町も石橋の多いことで知られている。このように、九州には石橋が非常に多いが、なぜか他地域にはほとんど普及しなかった。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154