子宮内膜間質結節(ESN)
【しきゅうないまくかんしつけっせつ(いーえすえぬ)】
【標準治療】 コラム > 婦人科
子宮内膜の結合組織の腫瘍ですが、結節と診断された場合には良性腫瘍を表しています。結果的に「結節」と診断されれば、良性腫瘍ですから、切除のみで治療は終わるはずですし、予後の心配はいりません。しかし、実際の臨床では、非常に診断に苦慮します。病理組織学的診断は、細胞の顔つきの悪さや細胞の配列の乱れの程度などによって、腫瘍の性質の悪さを診断します。子宮内膜間質結節は、腫瘍の一部分の細胞、組織の顔つきからだけでは子宮内膜間質肉腫と区別がつかず、子宮の摘出によってはじめて診断がつく腫瘍なのです。悪性腫瘍は、周囲の正常組織にしみ込むように浸潤します。子宮の正常筋肉への浸潤の有無によってしか、子宮内膜間質肉腫と結節の区別ができないのです。
結果的に良性と診断されて幸いだったと思っていただければよいのですが、診断のための検査として子宮の摘出が必要であるということは、患者さんにとっては納得しがたいところがあると思います。現時点ではなかなか良い方法がありません。 (片瀬功芳)
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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