下咽頭ガン
【かいんとうがん】
【標準治療】 病名 > 頭頸部科・口腔外科
下咽頭ガンも口腔ガン、喉頭(こうとう)ガン、中咽頭ガンと同様に過度の喫煙と飲酒による慢性刺激が関与しています。宮原らは下咽頭ガン患者の喫煙歴および飲酒歴を詳細に調べた結果、梨状陥凹(りじょうかんおう)ガンのブリンクマンインデックス(BI)(1日の喫煙本数×年数)が平均951、Sake指数(日本酒の合数に換算した1日飲酒量×年数)が90と対照よりもずっと高値(p<0.02)でしたが、輪状後壁ガンでは差がみられなかったとの報告もあります。
これらの習慣は従来、男性に多いために、梨状陥凹ガンは圧倒的に男性に多くみられます。しかし、最近の若い女性の喫煙率が増えており、下咽頭ガンが増える可能性があります。
これに対し、輪状後部ガンでは、鉄欠乏性貧血に基づく嚥下障害(プランマー・ビンソン症候群)が関与しており、このガンは女性に多くみられます。なお、下咽頭ガンの地域特性を調べた全国調査では、男性は沖縄県が最も多く、鹿児島、宮崎、熊本、福岡などの九州、兵庫、大阪、神奈川、新潟の各県は全国平均値より高い罹患率(1.2倍以上)を示したと報告されています。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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