膠原病(エリテマトーデス、皮膚筋炎、強皮症)
【こうげんびょう(えりてまとーです、ひふきんえん、きょうひしょう)】
【標準治療】 病名 > 皮膚科
膠原病は1つの病気ではありません。全身の臓器に共通して存在する結合組織という部分に変化が起こるいくつかの病気をまとめて膠原病といっています。代表的な病気は、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)、皮膚筋炎(dermatomyositis)、全身性強皮症(systemic sclerosis)、関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)、結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa:PN)などです。ここではその中でとくに皮膚の症状が目立つ全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、全身性強皮症について主に述べます。
これらの膠原病は自己免疫のメカニズムによって生じると考えられています。本来、外から入ってくる異物から身を守ってくれるために働くはずの免疫の働きに異常が起こり、自分の体を攻撃してしまうのが自己免疫反応です。自己免疫反応は、膠原病以外でも様々な病気の発症に関係しています。
なぜ、自己免疫反応が起こるのかは大問題で、現在でも解決はついていません。しかし、ある遺伝的な素質がある人に様々な誘発因子、例えば、ウイルスなどの感染、化学物質、日光などが関係して生じると考えられています。ただし、素質といってもメンデルの遺伝法則のように優性遺伝、劣性遺伝で伝わるような遺伝病ではありませんし、感染がきっかけになるかもしれないといっても人にうつる病気ではありません。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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