じんま疹(蕁麻疹)
【じんましん】
【標準治療】 病名 > 皮膚科
ヒスタミンなどが血管に働き、血管を開き赤くし(紅斑)、さらに血漿(けっしょう)という血液中の液体成分が外に出て一時的にむくんで盛り上がる(膨疹〈ぼうしん〉)病気です。ヒスタミンなどの物質は神経にも影響し、かゆみも生じます。このヒスタミンは肥満細胞という細胞から放出されます。
じんま疹にはアレルギー性と非アレルギー性があります。最後に起こる肥満細胞からのヒスタミン放出は共通していますが、アレルギー性では、ある物質に対する特異的なIgE(免疫グロブリンE)抗体ができて、その抗原抗体反応が肥満細胞上で起こることにより生じます。それに対して非アレルギー性では、抗体以外の原因で肥満細胞から出るヒスタミンとそれを受け取る受容体の関係が不安定になって、結果として同じ反応を起こすと考えられます。アレルギー性じんま疹で起こるアレルギーは、物質が入って反応が起こるピークが15分程度であるため、「即時型アレルギー反応」といわれます。
アレルギー性じんま疹が高度になれば、呼吸困難、意識障害、血圧低下などを伴うアナフィラキシーショックを生じることもあります。また、アナフィラキシーの中には、小麦などを摂取後に運動することで誘発される食物依存性運動誘発性アナフィラキシーや、手袋などのゴム製品に接触することで誘発されるラテックスアレルギーといった特殊な病態もあります。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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