出血傾向(小児)
【しゅっけつけいこう(しょうに)】
【標準治療】 病名 > 小児科
自然にあるいは正常ではまったく出血しない程度の何らかの外因が加わったために出血が起こり、止血しにくい状態を出血傾向といいます。出血傾向を引き起こすメカニズムとしては、[1]血液中の凝固因子の欠乏や、その機能が悪い場合(凝固障害)、[2]血小板が減少したり、その機能が悪い場合(血小板障害)、[3]血管自体の障害のために血液が血管外にもれやすくなる場合(血管障害)があります。
[1]~[3]の原因は先天性(生まれつき)と後天性に分けられます。先天性のものには血液中の凝固因子が欠如している血友病や無フィブリノーゲン血症、また免疫不全などがあり、後天性のものには感染、アレルギー、薬剤、肝障害、自己免疫疾患、膠原(こうげん)病、悪性腫瘍(しゅよう)などがあります。このうち小児科領域でよくみられるものは、血友病、ウイルスの感染や薬剤によって血小板が減少する特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、アレルギーが関与していると考えられている血管性紫斑病(アレルギー性紫斑病)などです。出血傾向となる原因はこのように多数あり、原因によってそれぞれ治療も異なります。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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