ショック
【しょっく】
【標準治療】 病名 > 救命救急
ショックとは急性になおかつ全身性に起こった末梢循環不全状態です。つまり収縮期血圧が90mmHg以下で全身の臓器・組織に循環障害が起こっている状態のことをいいます。ショックの原因は大きく分けると、出血などによって循環血液量が減少する、心筋梗塞(しんきんこうそく)や不整脈などによって心臓の機能が低下する、末梢血管抵抗が減少する=血管が拡張する、などがあります。それぞれ出血性ショック、心原性ショック、敗血症性ショックといいます(表1:ショックの分類と主要原因)。
ショックはその重症度とともに持続時間が予後に影響を及ぼします。重症度の判定にはショックインデックス(脈拍数/収縮期血圧)が用いられています。これが高いほど重症です。ショックによって肺、肝、腎、消化管、血液凝固系、免疫系などの重要臓器に機能障害が起こります。腎臓はショックによって障害が起こりやすい代表的な臓器の1つです。ショックが広がって複数の臓器が障害されると、多臓器機能障害症候群(MODS:multiple organ dysfunction syndrome)から多臓器不全(MOF:multiple organ failure)となります。本稿では出血性ショックと心原性ショックについてを中心に解説します。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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