羽毛
【うもう】
【雑学大全2】 生物の不思議 > 鳥類
その軽さと暖かさから、布団やジャケットの中材として重宝される羽毛。同じ羽毛でも「ダウン」と「フェザー」という二つの呼び名があるのには、きちんとした理由がある。フェザーは日本語では「真羽」といい、鳥の羽と聞いて一般的に思い浮かべる、羽ペンの形をした羽のことである。中央の羽軸の両側に羽弁と呼ばれる羽が並び、一枚の板のようになっている。鳥の翼のうち、尾羽や風切羽などがこの真羽にあたる。一方、ダウンは日本語では「綿羽」といい、その名があらわすように綿のようにやわらかく、ふわふわしており、真羽の下に生えている。枝からたくさんの小枝が生えているように、フェザーの羽軸の両側からは、たくさんの羽枝という枝が斜めに生えている。さらにその羽枝の両側からも小羽枝というさらに細かい枝が斜めに生えており、それらが全体として羽弁を構成している。羽ペンや募金するともらえる羽飾りを触ったことがあればわかると思うが、手で触って羽弁の羽の流れを乱したとしても、元の流れに沿ってなでつけるようにすると、たちまち羽弁は元通り一枚の板のようにきれいに流れがそろう。この秘密は小羽枝にある。小羽枝のうち羽の先に向かって生えている側をA、羽の根元に向かって生えている側をBとすると、Aの先端はフックのようになっており(「小鈎(しょうこう)」と呼ばれる)、隣のBにひっかかっているのだ。羽の流れが乱れるということは、BにひっかかっていたAのフックが外れてしまった状態で、これをなでつけると、再びAのフックがBにひっかかって元通りになるというしくみ。一方、ダウンには羽軸がない(あったとしても短い)。羽枝は羽柄(うへい)という付け根から生えており、羽枝から生えている小羽枝にはフック(小鈎)もない。そのためフェザーのように板状にはならず、ふわふわとやわらかい状態になるのだ。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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