クラッシャー上司
【くらっしゃーじょうし】
【時事用語のABC】 社会 > 社会問題
仕事はできるものの、部下を言葉の暴力で精神的に追いつめてつぶし、出世していく上司像を指す。筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループの松崎一葉教授が命名し、自著「クラッシャー上司 追い詰める人たち」(php新書)で、「部下を精神的につぶしながら、どんどん出世していく上司」と定義し、その人物像を紹介し、警鐘を鳴らした。
人格を否定したり容姿をやゆしたり、「バカ!」などと暴言を吐いたりする単なる「パワハラ上司」なら、部下が体調を崩して休職したりすることによって問題が表面化し、懲戒的な人事によって問題が解決されるのが一般的だが、松崎教授は「基本的に能力があって仕事ができる。部下は心を病んで倒れていくが、業績はトップクラスなので、会社は問題に気付いても処分できない。結果として、どんどん出世してしまう」と、その危険性を指摘する。
松崎教授の命名以来、「そんな上司、うちの会社にもいる」などと共感を呼んで話題になり、社会的認知度が高まった。中間管理職教育で「問題のある上司」のモデルとして取り上げる企業も出てきた。(Ando,2017/3)
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