村八分①
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 社会 > 社会
村八分という言葉は現代では、死語のようなものである。村が共同体として存在しなくなって、この言葉も消えていった。現在では、仲間外れをするときに「ハブ」や「ハブンチョ」というが、その言葉の名残であろう。
戦前、日本の農村は、一つの共同体として、お互い助け合いながら生活をしてきた。冠婚葬祭から始まり、誰かが病気になったり、出産したりというときでも、大きな家族のように協力してきたのである。
「村八分」というのは、その共同体の規約を破り、調和を乱した罰として行われてきた制裁の一つである。これは、江戸時代に作られたもので、決められた規約が守られなかったときには、村中がその家との交際を断つと定められていた。
なぜ「村八分」というかといえば、その頃の村には一〇の交際の機会があった。冠(元服)、婚(婚礼)、葬祭(葬式、祖先の祭り)、建築、火事、病気、水害、旅行、出産、年忌などである。そのうち、葬式と火事だけは協力を頼むが、残り八分は一切交際を認めないという意味だったのである。
なお、「村八分」の「ハチブ」は実は「ハブク」や「ハズス」からきたものだという説もあるようだ。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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