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婦人専用車
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > 乗り物

明治時代に婦人専用車が走っていた、というと意外かもしれない。なぜなら明治時代は、男尊女卑の考え方が色濃く残っていた時代だからだ。
一九一二(明治四五)年、東京の中央線で日本初の男子禁制「婦人専用車」が登場した。「女学生通学のため明治四五年一月、はじめて中野~昌平橋間に朝夕二回婦人専用車を運転した」という記録が残っている。これには深い理由があった。
当時、中央線の電車は朝の八時半前後と午後三時半前後には、学生で大変混雑していた。男女交際が厳しく制限された男女別学の時代に、良家の令嬢が多く乗る電車は、当時の男子にとって女子学生と出会える絶好の場。男子学生は、女子学生の多い時間帯の電車を「花電車」と呼び、女子学生と接近する機会を狙っていた。遠目に眺めているだけならいいのだが、ラブレターを渡したり、からかったり、不良の男子学生は女子学生の身体をさわったりしたという。
困った女子学生たちは電車を嫌って、人力車や徒歩で遠い学校まで通うようになっていった。この実態を知った鉄道当局が「婦人専用車」を考案し、沿線の女学校に利用を呼びかけたというわけである。一説には、事態を重くみた女学院の院長から鉄道当局に提案されたという話もある。
明治の「婦人専用車」はやがて廃止されるが、戦後まもなくGHQの命令で再び「婦人(子ども)専用車」が中央線に登場する。それでも、というか、やはりというか、その後、廃止される。理由は当の女性が乗りたがらないからである。「化粧臭いから」「女性ばかりだと異様な雰囲気になるから」など意見はさまざまあったが、なかには「男性がいないとおもしろくない」とする女性の率直な意見もあったようだ


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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ISBN: 978-4487799473