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ビデ
【東京雑学研究会編】

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ビデ(bidet)は膣洗浄器具のことだが、広義には局所洗浄用器具全体を指すこともある。
膣洗浄の歴史は古く前にさかのぼると言われているが、現在のような形に普及したのは一三世紀以降のヨーロッパにおいてだ。
ビデはもともと避妊器具として考案された。一六世紀頃から貴族階級の女性は性交渉の後、陶製の器にいれた湯で避妊のための膣洗浄をしていた。しかし一~二リットルの湯で洗浄しただけでは避妊効果は得られなかったようだ
一九世紀末、上下水道が整備されると同時に、噴出する水で膣を洗浄する形式のビデが開発された。一九世紀末頃からヨーロッパ全体の出生率が大幅に低下した原因を、新型のビデの効果とする説もある。
ビデは日本のトイレなどで見かける便器に固定されたものと、携帯式のものがある。
洗浄用の液体はぬるま湯以外にも酢や塩を混ぜたものを用いる場合もある。
現在でもビデは性交渉後の避妊、帯下の治療、性病などの感染予防の効果を期待して使用されることが多いが、医学的効果は不確実で危険性もあるとするのが多くの医師の指摘だ。
避妊効果については、膣内への射精後の精子は数分で卵管に到達するため、膣を洗浄するだけのビデでは、避妊効果は不十分と考えられる
また、性病などの感染予防効果も認めない医師が多く、膣内細菌による膣自浄作用が、ビデの使用によって低下し、逆に病的細菌が増殖する可能性も指摘されている。またビデから噴出する洗浄圧で子宮口からの上行性感染の危険性があるとも言われている。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473