日本地図
【東京雑学研究会編】
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日本にない地図記号の代表としてあげられるのは国境とキリスト教の教会。
日本の地図記号にも一九六〇(昭和三五)年に改定されるまで国境の記号が存在していた。けれどもそれは、朝鮮半島や樺太などが日本の領土であったときの名残だったのだ。
現在の日本は完全な島国であるため、一般的な地図に国境記号は必要なくなったのである。
もし国境記号をつけようとしたら、領海一二カイリ(約二万二二二四メートル)に国境線を引かなければならない。その場合、白紙二万五〇〇〇分の一の地図では東南方向の端が二枚目の左すみ、南北方向は三枚目の中ほどになってしまい、とても実用的とはいえないものになってしまうのだ。
またキリスト教の教会の記号がないのも日本だけで、他国ではすべて教会の地図記号がある。
これも一九六〇(昭和三五)年までは存在したのだが、現在では使用されていない。
七億人の信徒を持つカトリック総本山ヴァティカンは、キリスト教会の中でも豪華で重厚な地図記号をもって区別されている。
なお、反対に、神社の記号は日本独自のもので、ほかの国々では使われていない。
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【この辞典の書籍版説明】
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