七つの海
【東京雑学研究会編】
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「七つの海」という言葉はイギリスの詩人・小説家ラドヤード・キプリングによって広められた。
一五世紀以前には、紅海、地中海、ペルシア湾、黒海、アドリア海、カスピ海、インド洋のことをいい、近代では南太平洋、北太平洋、南大西洋、北大西洋、南氷洋、北氷洋、インド洋のことをいっていた。
現在、海は大洋と付属海に分けられる。
大洋には太平洋、大西洋、インド洋の三つがあり、それ以外の海はこの三つのどれかに付属する付属海あるいは沿海となる。大洋は形も大きく、それぞれ独立した海流系を持ち、三つの大洋ですべての海の八八%を占めている。
現在では南太平洋と北太平洋はまとめて太平洋、南大西洋と北大西洋とで大西洋とされ、南氷洋は太平洋、大西洋、インド洋の一部となり、北氷洋は北極海という名前になってしまった。
付属海は、大洋の海流の影響を受け、独自の海流は持っていない。最大の付属海は北極海だが、大きさは大洋中最小のインド洋のわずか二〇%に過ぎないのだ。付属海はさらに地中海(大地中海・小地中海)と縁海に分けられる。大地中海は二つ以上の大陸に囲まれた海のことをいい、小地中海は大陸の中に湾入していて、その出入り口が内部の海の面積に比べて狭いものをいう。縁海は、島や半島で大洋から区切られている狭い地域の海のことだ。日本海やカリブ海がこれに当たる。
こういったことから、「七つの海」というよりは「三つの大洋」と呼ぶのが相応しいのだが、今でも太平洋、大西洋を南北で二つに分け、それにインド洋、南極海、北極海を加えて「七つの海」とする呼び名は一般的に用いられている。「七つの海」は、「七つの大洋」というよりはむしろ、「地球上のすべての海」といった意味で用いられているのである。
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