ドップラー効果
【東京雑学研究会編】
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音や光のように振動して伝わる波動現象に見られる「ドップラー効果」。
救急車のサイレンやすれちがう電車の警笛、前方の踏切の音など、音源が近づいてくると、音源と私たちの耳との間にたくさんの音の波が押し寄せてくる。そのとき一つの波長が短くなって、多くの波が詰め込まれた状態になっている。つまり、周波数が増えるのである。音の高さは周波数で変わり、周波数が多くなればなるほど、音は高くなる。逆に、音源が私たちから遠ざかっていくと、音源との距離が開き、一つの波長は長くなり、周波数は少なくなる。このとき、「音が低くなった」と感じるのである。
このように、音源と観測者の、一方あるいは両方が運動しているとき、観測者の聞く音の高さ(周波数)が変化する。この現象をオーストリアの物理学者の名前を取って、「ドップラー効果」という。
一八四二年、J・C・ドップラーが、二重星の光のスペクトルの変化について論じたのが、最初であった。星の運動方向と色の変化(これは振動数の変化による)を発見したのである。
光の場合は、速度が非常に速いため、通常、ドップラー効果の影響は極めて少ないが、音に限らずすべての波動現象に見られる効果である。
マイクロ波のドップラー効果は、航空機や自動車の速度の測定に応用されているという。レーザー光のドップラー効果を利用すれば、液体の流速も測れるそうだ。
ちなみに、ドップラー効果を実験で確かめたオランダの物理学者がいた。彼は、平野を走る貨物の無蓋車の上で、トランペットを吹かせ、絶対音感の持ち主を集めてその音を聞かせ、列車の速度とトランペットの音の変化をきちんと測定したという。
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