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【東京雑学研究会編】

雑学大全生物の不思議 > 昆虫

優雅に舞うチョウチョウに、「きれいだね」と目を細めている人でも、誰かが「違うよ、それはガだよ」などと言おうものなら、悲鳴を上げて身を遠ざけようとするのではないだろうか。
そもそも、「チョウ」と「ガ」は、どこが違うのだろうか?
これには、さまざまな説がある。昼間飛ぶのがチョウで、夜に現れるのがガ。胴体が細いのがチョウで、太いのがガ。ひらひら飛ぶのがチョウで、ばさばさ飛ぶのがガ。触覚の形がすっきりと単純なものがチョウで、羽毛状になっていたり複雑なものが「ガ」。羽を立てて止まるのが「チョウ」で、広げて止まるのが「ガ」、などが区別の基準だと言われている。はては、「触っても平気なのがチョウで、毒があってかぶれるのがガ」「きれいなのがチョウで、気持ち悪いのがガ」という人までいる。
しかし、実のところ、これらはすべて俗説で、「チョウ」と「ガ」には、生物学上の区別は何もないのである
両者とも、昆虫の中の鱗翅目に属し、シロチョウ科やスズメガ科といった分類はあるものの、これは単なる仲間分けにすぎない。例えば、「イカリモンガ」というガは、昼間に活動し、羽を立てて止まる。俗説に従えば、これは、チョウということになる。
日本語には、「チョウ」「ガ」という二つの言葉があるが、フランス語ではどちらも「papillon」、中国語でもどちらも「胡蝶」という、美しい名前で呼ばれている。だから、「チョウ」「ガ」というのは、あくまでも単なる呼び名にすぎないのである
ちなみに、日本以外にも区別のある国はあり、英語では、チョウが「butterfly」ガが「moth」、韓国語ではチョウが「nabi」、ガが「naban」と呼ばれている。
チョウと呼ばれるのは、鱗翅目の中の、ほんの一割程度にすぎない。ガだからといって、気味が悪いと決めつけるのは何の根拠もないことで、ガにとっては気の毒な、勝手な人間の思い込みなのである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473