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ソルティ・ドッグ
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > 飲み物

無色透明で、アルコール度数が高いウオッカは、ロシア人のようにそのままストレートであおるより、クセのなさを生かしてカクテル仕立てられることが多い。
その中で、夏の海辺やプールサイドで飲むとすっきりした味わいぴったりでおしゃれだと人気になっているのがソルティ・ドッグ。直訳すれば「しょっぱい犬」ということになるが、しょっぱさのもとは塩である
カクテルグラスの縁に雪のように塩を飾り、シェイクしたウオッカグレープフルーツジュースカクテルを注ぐ。こうしてスノースタイルサーブされると塩っけとグレープフルーツジュースの酸味がミックスして、口中をさわやかにしてくれる。日本でも升酒を飲むとき、隅に塩を盛って一緒に飲む「角打ち」という飲み方があるが、アルコールと塩というのは、案外相性のいいものなのかもしれない。
ソルティ・ドッグというのは、この塩でグラスを飾るところからきたネーミングだが、本来は英語のスラングで船の甲板員を指した。波をかぶって塩まみれになる船員が、グラスの縁の塩から連想されたようだ
ただ、イギリスで最初にこの名前のカクテルが作られたときは、ウオッカを使わず、ドライジン・ベースだったという。さらにジュースライムジュースで、塩もグラスに塗らず、一緒にシェイクする塩味のカクテルだった。
一九六〇年代にアメリカでウオッカグレープフルーツを使ったものが人気になり、それが新しいソルティ・ドッグとなって世界に広まったのである。さらにしょっぱい酒は苦手という人のために、塩抜きでサーブされることもあるが、それをブルドッグと呼んでいる。しょっぱい犬から塩分が抜けたら、ブルドッグだったというわけだ。
また、塩を犬の尻尾に見立てグラスの縁に塩をつけないものをテールレス・ドッグとか、疾走するとき尻尾が隠れて見えなくなる猟犬にたとえてグレイハウンドと呼ぶこともあるようだ


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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ISBN: 978-4487799473