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【東京雑学研究会編】

雑学大全自然 > 天候

日本を含む北緯三〇度から少し北までの中緯度地帯は「偏西風帯」と呼ばれ、上空にいつも強い西風が吹いている。
この偏西風が日本にさまざまな気象現象をひきおこす。
その一つが春先の「黄砂現象」だ。
中国大陸の広大な平原で砂嵐などで巻き上げられた細かい土や砂が強い西風にのって日本上空に運ばれてくる。
特に西日本では黄砂が多く運ばれ、洗濯物がホコリだらけになったり、雨が降ると車が汚れたり、といった困った状態が毎年起こるのだ。
この黄色い砂を日本上空に運ぶ風が、偏西風帯の中でも最も大きいジェットストリーム」と呼ばれる風の流れ。ジェットストリームが吹くのは狭い地域に集中していて、小さな噴出口から吹き出すジェット噴射になぞらえてこのように呼ばれている。
日本の上空に、大陸から太平洋に向かって吹く、ジェットストリームという強い風の流れがあることは第二次世界大戦中から広く知られていた。
グアムやサイパンから日本本土を攻撃するために北上するアメリカ空軍機が、強い西風のために大きく東に流されたこともある。このため、アメリカの爆撃機は爆撃目標地より、あらかじめ北西に進路を取っていたといわれている。
日本軍は、この風の存在を利用する風船爆弾を作った。大戦末期、和紙を糊で張り合わせた気球に爆弾をつり下げて、日本から太平洋方面に飛ばし、アメリカの本土爆撃を狙った。約六〇〇〇発の風船爆弾が放たれ、そのうち四〇〇発弱がジェットストリームに乗って北アメリカ大陸まで到達したが、戦果をあげるには至らなかった。
また、ヨーロッパでもドイツ軍の戦闘機が高空にあがったときに、しばしば東に流されることから、ジェットストリームの存在に気づいていたという。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473