降水確率
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 自然 > 天候
降水確率は気象データや衛星写真などを参考にして予測されているわけではない。
過去、同じ気象条件になったとき、どのくらいの確率で雨が降ったか、という経験値的データを発表しているのだ。
気象状況は温度、湿度、風向き、雲の量や状態などで数パターンにわけられ、過去に同じパターンが何度あって、うち何回が雨であったか、ということを調べて確率を出している。
例えば「今日の降水確率五〇%」という場合、「過去に今日と似たような気象状況だったときが一〇〇回あったとすれば、そのうち五〇回は一ミリ以上の雨が降った」という意味である。
この降水確率はあくまでも「一ミリ以上の雨が降るかどうか」の予報で、どれくらいの時間降るのか、どれくらいの量が降るのか、といったことは含まれていない。
「降水確率あり」と予報された時間内に一ミリでも雨が降れば、この予報は当たりということになる。
つまり「降水確率一〇%」で一日中どしゃぶりになっても、「降水確率一〇〇%」と予測されて、五分程度小雨がぱらついた程度でも、降水確率に関する天気予報は「当たり」ということになるのだ。
一ミリ以上の降水が起こる降水確率予報が全国的に始められたのは一九八〇(昭和五五)年六月。さらに一九九五(平成七)年には新型のコンピュータが導入されて、計算能力が飛躍的に向上した。
このコンピュータを利用することによって、一日の天気や気温の移り変わりが精密にわかるようになった。そのため、降水確率も朝六時から六時間ごとにわけて具体的に予報できるようになった。「明け方から」「午後九時頃には」などといった細かい予報は、このコンピュータが導入されてから実現されたものである。
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【この辞典の書籍版説明】
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