キョウチクトウ
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生物の不思議 > 植物
夏の季節、枝の先端にむらがるように美しい花をつけるキョウチクトウ。
原産国はインドであるが、日本でも桃のような可愛らしい花を咲かせることから、庭木として鑑賞用に用いられている。
品種も多数あり、桃色のほかに白、黄色などの花も咲かせ、ほんのりと芳香もある。この可愛らしいキョウチクトウの花言葉を調べると「危険」という言葉がつけられている。
実は、このキョウチクトウ、樹皮や根にはネリアンチン、果実にはアルカロイド類といった有毒物が含まれているのだ。有毒植物は同時に薬用植物として利用される事が多く、このキョウチクトウも薬用として役立っていることも事実だ。
そんな恐ろしい有毒物を持つキョウチクトウには、悲惨なエピソードがいくつかある。
日本では、その昔兵士が箸のかわりにキョウチクトウの茎を使ってしまい、苦しいおもいをしたという。
海外では、フランス兵がスペインへ進軍した際、フォークがわりにキョウチクトウの茎を用いてしまい、これが原因で七人の兵士が死亡してしまったという実話も残されている。
なるほど、キョウチクトウの中毒症状を調べてみると、薬用として心筋の収縮力の強化、利尿作用、副作用としては、食欲不振、嘔吐の誘発、多量に使用した場合には心臓停止による死を招く場合もあると書かれている。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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