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パーティー商法
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > お金

主婦が近所の奥さんに、「今度うちでちょっとしたパーティーをするの。参加費は無料だから、ぜひ来てね」と誘われたとする。タダという言葉に惹かれ、しかも「ご近所の方がみなさん来てくださるのよ」と言われたら、特別の用でもない限り、そっけなく断るのも心苦しい。かくして参加することになり、いざ行ってみると、そこには見知らぬ人物がいて、せっせと料理を作っているではないか。
実はその人物は営業マン。手早く調理をしてみせて、ただで食べてもらい、調理器具を売ろうという魂胆なのだ。このとき、「この鍋を使えば、こんなに簡単に料理ができますよ」などと勧められ、集まった奥さんのうちの誰かが、「あら、いいわね。こんな料理が簡単に作れるのなら、買おうかしら」とでも言い出そうものなら、さらに数人が「私も」「私も」となり、やがてはしり込みしていた人までが、ついつい買ってしまうという現象がおきる。これがいわゆる「パーティー商法」だ。
こうした販売方法は、調理器具のほか、高級下着などでも行われていて、一度パーティーを開けば、かなりの確率で売れていくという。しかも価格が高く、一〇万円以上なんていうのも珍しくない。なぜ売れるのか?
その理由が、人間の「同調」という心理である。人は、自分では違うと感じていても、周囲の人が全員正しいと主張すると、ついついそれに従ってしまう生き物なのだ。これは「アッシュの実験」(一九五一年)という心理実験で実証されている。長さが微妙に違う三本の線を数人に見せて、どれがいちばん長いかを当てさせる。このとき、一人を除いてほかの全員がサクラとなり、本当にいちばん長い線ではないものを、これがいちばん長いと言うのであるすると、残りの一人は、間違っているとわかっていても、ついついほかの人と同じ答えをしてしまうのである
人間は、自分だけが違う行動をとったり、違う意見を持つことを恐れる生き物であるという証拠であり、パーティー商法はこの心理を見事についたトリック商法とも言える。ムダな買い物をしないためには、パーティーに参加しないのがいちばん。「同調心理」に負けず、きっぱりと断ろう。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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サイズ: 26x19x4cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473