アンクル・サム
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 ヒトの不思議 > 人物
アンクル・サム(サムおじさん)とは、アメリカ合衆国やアメリカ人を象徴するニックネームだ。United Statesの頭文字「U」と「S」が、Uncle Samと同じだからだと言われている。
風刺漫画などにも、星条旗模様の洋服に、シルクハットの立派なヒゲのおじさん、といったイメージで描かれたアンクル・サムをご存じの方も多いはず。
ところが、このアンクル・サムが実在の人物からとった言葉であることは、あまり知られていない。
その張本人の名は、サム・ウィルソン。独立戦争時代の人物で、一四歳で志願兵となり、退役後はニューヨークで缶詰工場を経営していた。
あるとき、工場にニューヨーク州知事らの一団が見学に訪れた。当時ここの製品は軍需用であったため、検査済の製品には「EA・US」という印が押されていた。EAは工場の親会社の頭文字、USはアメリカ合衆国を表すものであった。
ところが、州知事が印の意味を尋ねると、従業員はアンクル・サム・ウィルソンの頭文字だと答えたという。
一八年後の一八三〇年、この記事がニューヨークの新聞のコラムに載って話題となった。ウィルソン氏はたいそう働き者で、新生アメリカの象徴ともいうべき人物であったことから、彼のような人物をアンクル・サムと呼ぶようになったのだ。
やがて一九六一年、連邦議会はアンクル・サム・ウィルソンを、アメリカの国民的象徴の元祖と認め、彼を手本に自らの政府の愛称もアンクル・サムとしたのである。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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