「和食」無形文化遺産登録
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2013/12/4(日本時間)、アゼルバイジャンの首都バクーで開かれたユネスコ(国連教育科学文化機関)の政府間委員会にて、「和食 日本人の伝統的な食文化」の無形文化遺産登録が正式に決まった。「和食」の食文化が、正月に見られるように新鮮な食材を使ったおせち料理を囲んで、家族で食事を取るなど、世代を越えて受け継がれ、地域の結びつきを強めている--といったことが決め手となった。今回の登録申請は、日本の食文化の継承に危機感を覚えた京料理の関係者が発案し、農水省や文化庁が準備を進めてきたものである。国内からは、歌舞伎、能楽、京都祇園祭の山鉾行事などに次いで 22 件めの登録となる。世界の食文化の「無形文化遺産」登録は、これまで、フランスの美食術やイタリアなどの地中海料理、メキシコの伝統料理、トルコの麦かゆ食「ケシケキ」といった前例がある。いずれも、各地の伝統や食事の楽しみかた、料理文化の歴史的背景などが評価されている。いったん登録された後に、保護措置が継続されないことを理由として登録が取り消されたケースはないが、文化遺産に登録されたということは保護すべき食文化に位置づけられたということであり、今後「和食」の食文化をどう継続的に保護していくかが日本の課題となる。主なコメントは以下のとおり。ユネスコ日本政府代表部の門司健次郎大使 : 「自然を尊重する日本の精神に基づいた、和食の心まで含めたものが日本の食文化として理解されると強く期待する」文化庁の青柳正規長官 : 「欧米のレストランでは、和食らしいけれども和食でないようなものがたくさんある。和食というブランドをどう維持するかが課題だ」安倍総理大臣 : 「日本人の食文化『和食』が登録され、心からうれしく思う。先人が育み残してくれた瑞穂の国の象徴である日本人の大切な食文化を、国民の皆さんとともに、末永く後世に引き継いでいきたい。また、海外の方々にも『和食』のよさを理解いただけるよう、さらに発信していきたい」静岡文化芸術大学の熊倉功夫学長(和食を申請するための検討会会長を務めた): 「世界の無形文化遺産として永遠に和食が残ることになりますので、日本人としてとても喜ばしいと思います」「登録を目指した本当の気持ちは、和食が国内で大変大きな危機にあるという、危機感から来ている。われわれの家庭を考えてみても、若者の和食離れなど家庭の味が伝わりにくくなっていることが大きな問題と考えた」「今回の登録を機に日本人自身が和食に対してもっと誇りを持って、次世代につないでいく決意をするいいチャンスだと思う」
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