プロ野球キャンプ
【ぷろやきゅうきゃんぷ】
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プロ野球チームの選手、首脳陣が一定期間、合宿して集中的に行うトレーニング。
シーズン前に行う「スプリング・トレーニング・キャンプ」の場合、「春のキャンプ」の通称が一般的だ。地方や海外など本拠地の球場以外で行うことが慣例で、春季キャンプは2月1日から約3週間実施する。
シーズン後の秋季キャンプは若手主体で10月下旬~11月中旬に数週間行うことが多い。ペナントレース終了後、クライマックスシリーズや日本シリーズに向けて短期間、キャンプを行う場合もある。
以前の春季キャンプは、グアムやサイパンなどの島々やオーストラリアなど温暖な海外で行う球団も多かったが、米同時テロ事件が起きた2001年以降は海外キャンプは急減。近年は沖縄、宮崎、高知などで行われている。
野球のキャンプは1870年、米大リーグのシカゴ・ホワイト・ストッキングス(現ホワイトソックス)とシンシナチ・レッド・ストキングス(現レッズ)がルイジアナ州ニューオーリンズで行ったのが起源とされる。
日本では1934年10月、翌春の日米野球に向け、後に巨人軍となる全日本チームが千葉・習志野の谷津遊園内の球場で合同練習を行ったのが始まり。
80年近い日本プロ野球の歴史では、キャンプにまつわる伝説も多い。中でも、巨人が5位に終わった1979年秋の伊東キャンプ(静岡県伊東市)は、当時の長嶋茂雄監督が中畑清、江川卓ら若手を猛練習で鍛え上げ、80年代の基盤を作り上げた「地獄の伊東キャンプ」として語り継がれている。
キャンプの練習は「4勤1休」のようなペースで4~6クールに分けて実施、初期はランニング、ノックなどの基礎練習から始め、次第に実戦形式に移行することが通例だ。
落合博満監督が就任した2004年の中日は、オフシーズン中の意識改革を狙い、初日から紅白戦を敢行して驚かせた。
一方、キャンプ地にはメディアやファンも大挙して訪れるため、地元への経済効果も指摘される。最多の9球団がキャンプを行う沖縄県のりゅうぎん総合研究所は2012年、宿泊や飲食など 78 億 7,300 万円の効果が県内にあったと試算した。
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