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ガチャ規制
【がちゃきせい】

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(概要)
 ソーシャルゲームの有料課金システムで、複数のアイテムをそろえ稀少性の高いアイテムが抽選で当たるコンプリートガチャコンプガチャ)」に対する規制。稀少なアイテム目当てに夢中になった子供などへの高額課金が社会問題となっており、松原仁・消費者担当相が2012年5月8日、景品表示法違反の可能性があるとして事業者や消費者に注意喚起する意向を明らかにした。
 大型連休中から消費者庁による規制への動きが報じられ、連休明けの7日の株式市場ではグリー、DeNAがストップ安で約2000億円の時価総額が消失するなどソーシャルゲーム関連銘柄が急落。こうした事態を受け、両社を含むゲーム各社はコンプガチャの自粛や廃止を次々に表明した。

(解説)
 ソーシャルゲーム市場は2011年度が前年比1.8倍の2,570億円(矢野経済研究所調べ)に達するなど、沈滞する日本経済にあって数少ない成長産業として存在感を発揮してきた。 コンプガチャは、カプセル入りのおもちゃランダムに出てくる「ガチャ」から名付けられた仕組みで、ユーザーアイテムを手に入るまで何度も課金を繰り返すなど「手っ取り早く収益を上げる手段」(日本経済新聞)として成長を押し上げてきた。
 しかし松原担当相が「極めて射幸性をあおるのは間違いない」と指摘したように、中学生が一月に10数万円を請求され、消費者庁への苦情訴えが相次ぐなど弊害も表面化。景品表示法は、2種類以上の絵などを表示する符票を特定に組み合わせた懸賞(カード合わせ)を禁じており、消費者庁はこれに抵触する可能性があるとの見解を示した。

 コンプガチャへの規制について、ゲーム各社は業績への影響が軽微だと強調するものの、「営業利益の40~50%に影響する可能性」(クレディ・スイスアナリスト)や返還請求訴訟のリスクが懸念されており、収益の柱を失ったソーシャルゲーム市場は岐路に立たされたといえる。一方、今回の規制に対し、急成長した業界に対する「官僚社会及びマスコミの嫉妬の文化」(ジャーナリストの伊藤博敏氏)が背景にあるという指摘や、「規制の出し方をもっと考えるべき」(堀義人・グロービス代表)といった批判もある。

 子供が遊ぶカード類への公的規制が行われた事例としては戦後の野球選手カードがある。お菓子のおまけのカードを集めて野球用具を当てようと子供たちがお菓子を過剰に購入した事態を機にカード合わせが違法とされた。80年代には、「ビックリマンチョコ」の稀少なキャラクターシールが金銭取引されるなど過熱化。公正取引委員会が発売元のロッテに対し、種類ごとの混入率を均一にするなどの指導を行って沈静化させた。ソーシャルゲームでもカードが金銭売買される「RMT(リアルマネートレーディング)」が横行しており、今後の当局の動きが注目される


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