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疾患解説

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マロリーワイス症候群【まろりーわいすしょうこうぐん】
Mallory-Weiss Syndrome

[受診科] 消化器
受診のコツ

【概説 】
 嘔吐(おうと:飲酒などの暴飲暴食後の嘔吐に多い)などにより腹腔(ふくくう)内圧が急激に上昇し、噴門(ふんもん)部(食道と胃の接合部)近傍に裂傷(裂け目)が発生し、その部より出血をきたすものをいいます。
【症状 】
 悪心(おしん:むかつき)・嘔吐に続く吐血で、出血量は比較的少量のことが多く、痛みもあまり伴わないようです。
【診断 】
 治療も兼ねていますが、緊急内視鏡検査が必要です。噴門部食道胃接合部直下に縦長の裂け目が認められます。また問診も診断の助けになります。つまり、マロリーワイス症候群の3主徴といわれている飲酒・嘔吐・吐血(とけつ)を確認することです。もちろん吐血をきたす疾患はほかにもたくさんあるので鑑別が必要です。内視鏡検査でほとんど診断がつきます。
【標準治療 】
 出血の程度は比較的軽いことが多いので、病院に運ばれて緊急内視鏡検査を行った時には、すでに血が止まっていることが多いようです。このような場合は潰瘍(かいよう)に準じた薬物療法を行います。出血が止まっていない場合には、引き続き内視鏡で止血操作を行います。薬剤を注入したり凝固装置を用いて出血部位を固まらせ止血を行います。以上の治療でほとんどの場合は止血されますが、手術が必要な場合もあるようです。私はこの疾患で手術した経験はありません。
【予後 】
 一度こういう目に遭うと気をつけるのか、再発は少ないようです。
【生活上の注意 】
 すでにおわかりと思いますが、吐くほど飲まない・食べないということです。
このページの執筆医師【寺下史朗

【出典】 寺下謙三/日本医療企画
標準治療(第3版)