【標準治療】病名 > 腎・尿路・泌尿器
単純性腎嚢胞
【たんじゅんせいじんのうほう】

Simple Renal Cysts
腎嚢胞とは腎実質内に液体が貯留した嚢状の袋をいいます。袋の内容物の液体は、血液が濾過(ろか)された成分とほぼ同じで、単発のこともあれば多数の場合もあります。また、嚢胞は小児ではまれであり、加齢とともにその発生頻度が増し、40歳ではCTスキャンなどで約50%の人に確認されます。遺伝性はありませんが、その発症メカニズムについては明らかでなく、一説には尿細管の憩室から由来するとの報告もあります。嚢胞のサイズは直径数mmから10cmと一定していませんが、多くは1cm前後のものが多いとされており、嚢胞の存在が腎機能に影響を与えることはまずありません。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035150 |