電線は3本1セット
【】
【雑学科学読本 身のまわりのモノの技術】 コラム >
電柱を見上げると、電線が3本1セットになっていることに気づく。家庭電気製品のコードは2本1組なのに、なぜ送電線は3本1組なのだろう?その答えは「三相交流という送電方式を採用しているから」である。三相交流は3本の電線の各間を、交流がタイミングをずらして流れている。このズレのおかげで、3本の電圧を加え合わせると、互いに打ち消し合って電圧が0になる。電線の終端で3本を結べば、結び目の電圧は0になり電流は流れない。つまり、電流の帰り道は不要になるわけだ。これは、たいへん便利な性質である。普通の交流(単層交流)なら3往復、計6本の電線が必要なところを、三相交流なら片道3本の電線ですますことができる。電線が半分ですみ、送電設備費用が大幅に低減されるのだ。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術」涌井良幸・涌井貞美 |
|
身のまわりの「便利なモノ」にはすべて、「便利さの理由」があります。でも、私たちはそれをよく知らないまま、日々生活していることがほとんどではないでしょうか。本書は、家電からハイテク機器、身近な家庭用品まで、私たちが日頃よく使うモノに関する素朴な疑問を図解で解説。「モノ=科学技術の結晶」たる所以がこれでわかります |
|
出版社:
雑学科学読本 身のまわりのモノの技術[link] |