女が一たんおのれの偽装を剥がれたと思う男にはもはや心おきなくまた、逃さじと心を相手に身を捨てて心
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【名言名句の辞典】 4愛 > 男と女の愛の形
【名言名句】
女が一たんおのれ
の偽装を剥がれたと思う男にはもはや心おきなくまた、逃さじと心を相手に身を捨てて心を通わしてゆくものでありますそうされて憎く思う男はまあ少ないでございましょう
【解説】
恋愛中は男も女も、自分の本当の姿はお互いに見せないものだ。相手に少しでも自分をよく見せようと、心も体も偽装するのだ。とくに女性は、その傾向が強いであろう。
いったんお互いにその偽装が必要のない関係に発展したとき、女性は安心して男性に激しく傾斜してゆく。男性もまた、相手を獲得したという満足感と安堵感に満たされるのであろう。恋の完成の一つのタイプか。
【作者】岡本かの子
【生没年】1889~1939
【職業】作家
【出典】『生々流転』
【参考】岡本かの子は画家岡本太郎の母。芥川龍之介をモデルにした小説「鶴は病みき」で作家としてデビューする。「生々流転」は岡本の代表作である。
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