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屈折矯正手術について
【くっせつきょうせいしゅじゅつについて】

標準治療コラム > 眼科

 生まれつき遠くがよく見える眼では、遠くからの光が角膜と水晶体によって集光され、網膜に焦点を結びます(正視)。正視でない状態をまとめて屈折異常と呼び、この中には近視・遠視・乱視・不正乱視が含まれます。屈折異常を矯正する方法としては眼鏡やコンタクトレンズが使われていますが、手術により永久的(または半永久的)に治すのが屈折矯正手術です。
 屈折矯正手術の方法として現在行われているものには、[1]角膜のカーブを変える(LASIK〈レーシック〉、PRKなど)、[2]眼内にレンズを挿入する(有水晶体屈折矯正眼内レンズ)、[3]水晶体を人工レンズと置き換える、の3通りがあります。
 [1]はエキシマレーザーで角膜を削ることにより角膜の屈折力を変更する方法で、角膜の表層を切除するPRK(photorefractive keratectomy)や、角膜内部を切除するLASIK(laser in situ keratomileusis)があります。角膜は500~600μm(1μm=0.001mm)の厚さを持った組織ですが、この表層に160μm程度の厚さのふた(角膜フラップ)を作り、この下の角膜にレーザー照射をした後ふたを元に戻すのがLASIKです。回復が速く、手術の翌日には普通に使える視力が得られることから、広く普及し、米国では年間120万眼、日本では6万眼程度の手術が行われていると考えられています。
 一方、[2]有水晶体屈折矯正眼内レンズは、コンタクトレンズのような屈折度数をもったレンズを眼の中に移植する方法です。角膜が薄く、レーザーによる角膜切除では無理がある場合や、非常に強い近視で角膜での手術では光学的に不利な眼になることが懸念される場合などが適応と考えられます。レーザーによる方法と異なり、不要になった時には摘出できる、つまり可逆性であることが大きな特徴です。
 [3]は白内障手術に相当するもので、中に挿入する眼内レンズの度数を選ぶことで近視や遠視、乱視を補正することができますので、一種の屈折矯正手術ととらえられます。
 どの方法を選択し、どの程度治すのがよいのかについては、年齢、屈折異常の強さ、眼の形などの多くの要素を総合して判断します。 (小松真理


寺下医学事務所
「標準治療」
JLogosID : 14820744


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編集: 寺下 謙三
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発売日: 2006年7月
ISBN: 978-4890417162