ポリープ状異型腺筋腫(APAM)
【ぽりーぷじょういけいせんきんしゅ(えいぱむ)】
【標準治療】 コラム > 婦人科
良性の病気ですが、組織検査で子宮内膜ガンとの鑑別診断が難しいことがある、悩ましい病変です。子宮内膜組織が筋肉組織の間隙を縫うように筋層深くに潜り込む子宮腺筋症という病気があります。過多月経と月経痛が主な症状です。び漫性(正常組織との間にはっきりとした境界をつくらずに一面に広がる)が特徴ですが、ときにこぶ状の病変をつくることがあり、このような病変を腺筋腫と呼びます。筋層に侵入した腺組織の細胞の顔付きが悪い(細胞に異型がある)場合に異型腺筋腫といいます。[1]子宮体ガンに比べて若い方に見つかることが多いこと、[2]子宮体ガンが子宮体部の袋の奥にできることが多いのに対してポリープ状異型腺筋腫は子宮頸部近くにできることが多いことなど、特徴にいくつか違いはありますが、鑑別が非常に難しい場合も多々あります。また、ポリープ状異型腺筋腫の中から子宮体ガンが発生することもありますので、ポリープ状子宮線筋腫と診断されても、ガンの見落としがないように、注意深い経過観察が必要です。 (片瀬功芳)
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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