腰痛症(東洋医学)
【ようつうしょう(とうよういがく)】
【標準治療】 病名 > 東洋医学
腰痛の原因としては、骨や筋肉の異常に基づくものが多いと思われます。しかし中には、内臓の異常に基づくものもあります。この腰痛は加齢に伴って増えるばかりでなく、若い人にも結構みられます。私たちが日常よくみる患者さんは、原因が不明であったり、レントゲンや他の検査で、骨の変形などの所見があるため、これとすぐ結びつけられて、変形性腰椎症、腰部椎間板(ついかんばん)症、腰部椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、腰椎分離・すべり症、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)など種々の病名をつけられることが多いと思われます。
こうした変化があり、手術以外に方法はないと整形外科医にいわれ、私たちのところへ来られる方が結構います。治療当初、改善は無理かなと思っていた例が、漢方薬や鍼灸(しんきゅう)治療で意外にも効果を現すことがあり、検査の異常と症状を簡単に結びつけて判断してはいけないなと感じることがよくあります。
腰痛の原因が明らかで、西洋医学的に治療方法が確立されている場合にはそちらを優先させたほうがよいでしょう。とくに悪性腫瘍(しゅよう)あるいはその骨転移があるかどうかを診断しておくことは重要です。治療としては、鎮痛消炎剤の服用が一般的です。その他、湿布、温熱療法が併用されます。しかし鎮痛消炎剤の服用により、消化器障害や時に腎障害などの副作用が出たりします。また長期の服用には不安もつきまといます。したがって、漢方治療や鍼灸治療を試みることは大いにすすめられます。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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