しみ(肝斑)/老人性しみ(老人性色素斑)
【しみ(かんぱん)/ろうじんせいしみ(ろうじんせいしきそはん)】
【標準治療】 病名 > 皮膚科
しみ(肝斑)は、成人女性の顔面にみられる褐色の色素沈着で、女性ホルモンと日光が関係します。妊娠時にみられることもしばしばあります。
老人性しみ(老人性色素斑)は、年齢と日光による表皮細胞の老化がもとになって生じる色素沈着です。メラニンはメラノサイトというメラニン産生細胞でつくられたあと、まわりの表皮細胞へ分け与えられます。老人性色素斑では、メラノサイトでのメラニン産生が亢進(こうしん)していることも発症に関係しますが、中心となるのは以下のメカニズムです。正常の表皮細胞はもっているメラニンとともに45日程度で垢(あか)になって落ちていくサイクルを繰り返しているのに対して、老人性色素斑では、老化と日光によってダメージを受けた表皮細胞はそのサイクルがおかしくなり、メラニンをうまく捨てられなくなってしまった結果、色素沈着を生じると考えられます。時間がたつと老人性しみからは、老人性いぼ(老人性疣贅〈ゆうぜい〉)が生じてくることが多いのですが、それは、こういった表皮細胞の老化をもとにして、一種の良性腫瘍(しゅよう)が生じてきたと理解されます。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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